墓じまいのトラブルが心配な方へ
お墓の管理に不安を感じていませんか?
高齢化や少子化、遠方への移住などで墓じまいを検討している方が増えています。
でも墓じまいは一生に一度の重要な決断。
トラブルに巻き込まれたという悲しい話もよく耳にします。
この記事では墓じまいで起こりがちなトラブルとその回避方法、信頼できる業者の選び方までを徹底解説します。
大切な先祖様との最後のお別れが穏やかに進むよう、ぜひ参考にしてください。
墓じまいとは?基本を理解しよう
墓じまいとは、現在のお墓をたたんで、お骨を別の場所に移すことを指します。
私の祖父母のお墓も遠方にあり、家族で墓じまいを検討したことがあります。
その時に感じたのは「思った以上に複雑な手続きがある」ということ。
墓じまいには主に以下のような方法があります。
・改葬(他の墓地へ移動)
・納骨堂への移動
・永代供養への移行
・散骨
どの方法を選ぶかによって必要な手続きや費用が変わってくるんですよね。
特に改葬の場合は行政手続きが必要で、これが意外と面倒くさかったりします。
墓じまいを考える理由は人それぞれ。「お墓参りに行けなくなった」「管理費の負担が大きい」「跡継ぎがいない」など、様々な事情があるでしょう。
どの理由も尊重されるべきものです。
墓じまい業者の高額な費用請求に関するトラブル
「見積もりと全然違う金額を請求された!」というのは最も多いトラブルの一つです。
ある60代の方は、当初30万円と言われていた墓じまい費用が、作業完了後に「追加作業が必要だった」として50万円に跳ね上がったケースがありました。契約書をきちんと交わしていなかったため、泣く泣く支払ったそうです。
こういったトラブルを避けるためには、必ず詳細な見積もりを取り、何が含まれていて何が含まれていないのかを明確にしておくことが大切です。「あれ?これも別料金なの?」と後から驚かないためにも。
墓石の処分に関する石材店とのトラブル
墓石の処分についても石材店と問題が起きやすいです。
墓じまいをする際は、墓石を撤去して更地に戻す必要があります。
その撤去料が思わぬ高額請求になるトラブルが少なからずあります。
お墓の通路が狭くて重機が使用できない場合などは特に手間がかかるため、請求額が高くなる傾向にあります。
さらに、「墓石を適切に処分すると言われたのに、後日山中に不法投棄されていたことが発覚した」なんて恐ろしい事例も中にはありました。
これは法律違反であるだけでなく、先祖に対する冒涜でもあります。
墓石は単なる石ではなく、先祖の魂が宿る大切なものです。
処分方法についても、きちんと確認し、可能であれば処分の証明書などをもらうことをおすすめします。
行政手続きの不備によるトラブル
墓じまいには様々な手続きが必要です。
特に改葬許可申請は重要ですが、これを怠ったり間違えたりすると大変なことになります。
「業者任せにしていたら、必要な許可を取らずに作業を進められてしまった」というケースもあります。
結果的に違法な墓じまいとなり、後から罰則を受けることになったという悲しい話も。
手続きは面倒くさいものですが、きちんと理解して進めることが重要です。わからないことは役所や寺院に直接確認するのが一番です。
親族間のトラブル
墓じまいは家族全員の合意が必要な問題です。
「兄弟の一人が勝手に墓じまいを進めてしまい、親族間で大きな亀裂が入った」なんてケースも少なくありません。
私の知人も、母方の実家のお墓について親族間で意見が分かれ、結局墓じまいを断念したことがありました。
感情的になりがちな問題だけに、事前の話し合いと合意形成が本当に大切です。
墓じまいを考えたら、まずは関係する親族全員に相談し、意見を聞くことから始めましょう。
寺院との交渉トラブル(法外な離檀料請求)
こちらが一番墓じまいでトラブルが多いケースです。
寺院から請求される離檀料は、通常は5万円から20万円程度ですが、中には100万円を超える金額を請求したり、酷い場合だと500万、1000万を求めてくる非常に悪質なケースもあります。
寺院側としても、今まで入ってきた収入が急に途絶えるので必死なため、予想以上に高額な離檀料を請求してくるケースも少なからずあります。
離檀料については法的根拠はなく、明確な決まりもないため特にトラブルが起きやすいのが現状です。
寺院の離檀料については別途こちらの記事でかなり詳しく解説していますのでぜひご覧下さい。
【墓じまいの真実】500万、1000万円の離檀料請求は本当?寺との交渉が心配なのための解決策
信頼できる墓じまい業者の選び方
トラブルを避けるためには、信頼できる業者選びが何より重要です。
ここでは良い業者を見分けるポイントをご紹介します。
業者選びの基本チェックポイント
まず確認すべきは以下の点です。
・実績と経験があるか
・明確な料金体系を提示しているか
・必要な許可や資格を持っているか
・口コミや評判はどうか
・アフターフォローはあるか
特に実績については、「何件の墓じまいを手がけてきたか」「どんな難しいケースも対応できたか」など、具体的な話を聞いてみるといいでしょう。
実績があり料金体系が明確な業者の例をあげると、わたしたちの墓じまいがオススメです。
わたしたちの墓じまいは、墓じまいに関する様々な面倒な手続きの代行、サポートをしてくれる最大手で全国に対応している2002年創業の実績ある業者です。
特に多くの方が一番心配してると思われるお寺との交渉(離檀料請求)についても、代行プランがあり、必要に応じて弁護士のサポートも受けられるので大きな安心材料になると思います。

多くの人が一番心配であろうお寺との離檀交渉をサポートしている業者は「わたしたちの墓じまい」以外には殆どありません。
契約前に確認すべきこと
契約書にサインする前に、必ず以下の点を確認してください。
・作業内容の詳細(何をして何をしないのか)
・料金の内訳と支払い条件
・キャンセルポリシー
・作業スケジュール
・トラブル発生時の対応
・保証内容
特に「想定外の事態が発生した場合の対応」については、事前に確認しておくことが重要です。
例えば「墓石の下から予想外の遺骨が出てきた場合」などの対応方法も聞いておくと安心です。
墓じまい業者に依頼する前の準備
業者に依頼する前に、あなた自身でも準備しておくべきことがあります。これをしっかりやっておくことで、スムーズな墓じまいが可能になります。
必要書類の準備
墓じまいには様々な書類が必要です。主なものとしては以下があります。
・改葬許可申請書
・墓地使用許可証
・埋葬証明書
・戸籍謄本
・印鑑証明書
・遺骨の受入先の証明書
これらの書類の取得方法や必要性は自治体や寺院によって異なる場合があります。事前に確認しておくと安心です。
私が親戚の墓じまいを手伝った時は、古い書類が見つからず大変でした。
特に古いお墓の場合は、書類の紛失も多いので、早めに確認しておくことをおすすめします。
親族間での合意形成
前述したように、墓じまいは親族間のトラブルの原因になりがちです。特に以下の点については、事前に話し合っておきましょう。
・墓じまいの理由と必要性
・移転先の選定
・費用の負担方法
・墓石や副葬品の扱い
・法要の実施有無
「うちの家は大丈夫」と思っていても、いざ話し合いを始めると意見が分かれることも少なくありません。
特に遠方に住む親族や普段あまり連絡を取らない親族とも、きちんと話し合うことが大切です。
予算の設定
墓じまいにかかる費用は、状況によって大きく異なります。一般的には以下のような費用がかかります。
・お墓の解体費用(10〜30万円程度)
・遺骨の取り出し・移動費用(5〜10万円程度)
・新しい埋葬先の費用(納骨堂なら10〜50万円程度)
・各種手続き費用(1〜3万円程度)
・寺院からの離檀料(5~20万円程度)
これらを合計すると、30万円〜120万円程度が相場となります。ただし、墓石が大きい場合や特殊な立地の場合は、さらに費用がかかることもあります。
予算オーバーにならないよう、余裕を持った計画を立てることをおすすめします。
また、離檀料は法的には支払う義務がないですが、寺院へのお礼として5万円~20万円程度は支払うのが通例です。
しかし、法外な要求をされた場合は毅然と拒否すべきです。
離檀料については別途詳しくこちらの記事で解説していますのでぜひご覧下さい。
【墓じまいの真実】500万、1000万円の離檀料請求は本当?寺との交渉が心配なのための解決策
墓じまい業者との良好な関係構築のコツ
業者を選んだ後も、良好な関係を築くことでトラブルを未然に防ぐことができます。
コミュニケーションを大切に
墓じまいは単なる作業ではなく、先祖への敬意を込めた大切な儀式です。
業者にもその気持ちを伝え、共有することが大切です。
「先祖代々大切にしてきたお墓なので、丁寧に扱ってほしい」「最後のお別れとして、どのような形で送り出せばいいか相談に乗ってほしい」など、あなたの思いを率直に伝えましょう。
良い業者であれば、そうした気持ちに寄り添ってくれるはずです。
作業中の立ち会いについて
墓じまいの作業中、立ち会うべきかどうか迷う方も多いでしょう。
可能であれば、少なくとも作業の開始時と終了時には立ち会うことをおすすめします。
立ち会うことで、作業の進行状況を確認できるだけでなく、万が一の問題発生時にもすぐに対応できます。
また、最後のお別れの機会にもなります。
ただし、心理的に辛い場合は無理する必要はありません。
その場合は、信頼できる親族や友人に代わりに立ち会ってもらうのも一つの方法です。
トラブル発生時の対応
万が一トラブルが発生した場合は、感情的にならず冷静に対応することが大切です。
まずは業者と話し合い、解決策を模索しましょう。
それでも解決しない場合は、消費者センターや弁護士などの専門機関に相談することも検討してください。

特に金銭的なトラブルの場合は、すべての連絡や合意事項を文書化しておくことが重要です。口頭での約束は後から「言った・言わない」のトラブルになりがちです。
墓じまい後のフォローアップ
墓じまいが終わった後も、いくつか確認しておくべきことがあります。
必要な報告と手続き
墓じまい完了後は、以下の報告や手続きが必要な場合があります。
・旧墓地管理者への報告
・新しい埋葬先への登録確認
・改葬完了報告
・墓地使用権の返還手続き
これらの手続きを怠ると、後々トラブルの原因になることもあります。業者に任せきりにせず、自分でも確認しておきましょう。
供養の継続について
墓じまいをしても、先祖への供養は続きます。新しい形での供養方法を家族で話し合っておくことも大切です。
納骨堂に移した場合は、そこへのお参りの仕方や頻度、永代供養を選んだ場合は定期的な法要の有無など、今後の供養について具体的に決めておくと安心です。

「墓じまいをしたからもう大丈夫」ではなく、新しい形での供養を大切にしていきたいものですね。
墓じまいに関するよくある質問
最後に、墓じまいに関してよく寄せられる質問にお答えします。
墓じまいの最適な時期はありますか?
墓じまいに絶対的な「ベストシーズン」はありませんが、一般的には以下の点を考慮するとよいでしょう。
・お盆やお彼岸などの繁忙期は避ける
・雨や雪の多い時期は作業が難しくなる
・極端な暑さや寒さの時期も避けたほうが良い
多くの業者は春や秋の穏やかな気候の時期を推奨しています。また、改葬先の準備状況なども考慮して決めるとよいでしょう。
墓じまいの費用相場はどれくらい?
前述したように、一般的な墓じまいの費用相場は30万円〜120万円程度です。ただし、以下の要因によって大きく変動します。
・墓石の大きさや数
・墓地の立地条件(アクセスの良さ、傾斜地かどうかなど)
・遺骨の数
・新しい埋葬先の種類や場所
・寺院から求められる離檀料
正確な費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
自分でできる部分はありますか?
墓じまいの中で、自分でできる部分としては主に以下があります。
・各種手続きの申請
・親族間の調整
・新しい埋葬先の選定と契約
・墓石以外の副葬品や装飾品の撤去
ただし、墓石の解体や遺骨の取り出しなどの専門的な作業は、安全面からも法律面からも専門業者に依頼することをおすすめします。
まとめ:安心できる墓じまいのために
墓じまいは先祖への最後のお別れの儀式であると同時に、新しい供養の形への移行でもあります。
トラブルなく穏やかに進めるためには、以下の点が重要です。
・信頼できる業者選びに時間をかける
・親族間での十分な話し合いと合意形成を行う
・必要な手続きと書類を事前に確認する
・詳細な見積もりと明確な契約内容を確保する
・作業中も可能な限り立ち会い、確認する
墓じまいは一生に一度の大切な決断です。後悔のないよう、十分な準備と検討を重ねてください。
この記事が、あなたの墓じまいの不安を少しでも解消し、穏やかな先祖との別れの助けになれば幸いです。大切な方々の魂が、新しい場所でも安らかに眠れますように。

墓じまいは決して「先祖を捨てる」ことではなく、時代や環境の変化に合わせた新しい供養の形を選ぶことだということを忘れないでください。どんな形であれ、先祖を敬う気持ちが最も大切なのです。