終活における保険の重要性とは
終活を始めようと考えているあなた、保険のことで頭を悩ませていませんか？
終活において保険の見直しや新規加入は、残された家族への最後の思いやりとも言えるものです。
多くの方が「どの保険が自分に合っているのか」「本当に必要な保障は何か」と迷われています。
この記事では、終活における保険の選び方から見直し方まで、あなたの不安を解消するための情報を詳しくご紹介します。
きっと終活の道しるべとなる内容ばかりですので、最後までお付き合いください。
終活とは何か？基本的な考え方
終活とは、人生の最期を迎えるにあたって、自分の希望する最期の迎え方や、残された家族に負担をかけないための準備を整えることです。
わたしの祖母は数年前に他界しましたが、生前に「エンディングノート」をきちんと書いていてくれたおかげで、葬儀や財産分与についてスムーズに進めることができました。
これこそが終活の大切さを実感した瞬間でした。
オススメのエンディングノートの選び方など詳しくはこちらの記事で詳しく紹介していますのでぜひご覧下さい。
感動を残せる！エンディングノートおすすめ6選と選び方のポイント
終活には大きく分けて以下のような要素があります。
・身辺整理（遺品の整理や断捨離）
・葬儀やお墓についての希望の明確化
・財産の整理と相続対策
・介護や医療についての希望
・保険や資産の見直し
特に最後の「保険や資産の見直し」は、残された家族の経済的負担を軽減するために非常に重要なポイントになります。
でもね、意外と見落としがちなんですよね、このあたり。
終活で見直すべき保険の種類
終活において見直すべき保険にはいくつかの種類があります。
それぞれの特徴と終活における意義を見ていきましょう。
死亡保険（生命保険）
死亡保険は、被保険者が亡くなった際に、残された家族に保険金が支払われる保険です。
終活においては、葬儀費用や残された家族の生活費をカバーするために重要です。
ただし、もうお子さんが独立していて、配偶者も安定した収入や年金がある場合は、高額な死亡保険は必要ないかもしれません。
むしろ、保険料を払い続けることが負担になるケースもあります。
わたしの知人は、子どもが独立した後も3000万円の死亡保障を維持していましたが、終活を機に見直して500万円に減額し、浮いた保険料で趣味の旅行を楽しむようになりました。
素敵な選択だと思います。
医療保険
医療保険は、入院や手術などの医療費をカバーする保険です。
高齢になるほど医療リスクは高まりますが、公的医療保険と合わせて考える必要があります。
実は、70歳以上になると医療費の自己負担割合が下がる制度があるため、若い頃と同じ保障内容が必要かどうかは検討の余地があります。
また、高額療養費制度を利用すれば、月々の医療費の上限が決まっているので、過剰な保障は不要かもしれません。
介護保険
介護保険は、要介護状態になった場合に給付金が支払われる保険です。
公的介護保険だけでは足りない部分を補うために検討する価値があります。
特に、自宅での介護を希望する場合や、特別養護老人ホームなどの施設に入所を考えている場合は、その費用を考慮した保険設計が必要です。
月々5〜10万円程度の上乗せがあると、選択肢が広がりますよ。
個人年金保険
個人年金保険は、老後の生活資金を確保するための保険です。
公的年金だけでは不安がある場合に検討します。
ただし、すでに退職金や貯蓄がある場合は、新たに個人年金保険に加入するよりも、既存の資産を効率的に運用する方が良いケースもあります。
金融機関の窓口で相談するとよいでしょう。
終活における保険見直しの5つのステップ
終活で保険を見直す際には、以下の5つのステップを踏むことをおすすめします。
現在の保険内容を棚卸しする
まずは、現在加入している保険の内容を確認しましょう。
保険証券を集めて、以下の点をチェックします。
・保険の種類（死亡保険、医療保険、介護保険など）
・保障内容と保障額
・保険料（月払いか年払いか）
・保険期間（いつまで保障が続くのか）
・特約の内容
「あれ？この保険いつ入ったっけ？」なんてことも少なくありません。
わたしも保険証券を整理していたら、すっかり忘れていた学生時代に入った保険が出てきて驚いたことがあります。
ライフステージの変化を考慮する
次に、現在のライフステージを考慮して、本当に必要な保障は何かを考えましょう。
・子どもが独立した
・住宅ローンが完済した
・退職して収入が年金中心になった
・配偶者が他界した
こういった変化があると、必要な保障内容も変わってきます。
例えば、子どもが独立して住宅ローンも完済していれば、高額な死亡保障は不要かもしれません。
葬儀費用や相続対策を考える
終活では、葬儀費用や相続対策も重要なポイントです。
葬儀にかかる費用は、一般的に100万円〜200万円程度と言われています。
また、相続税が発生する可能性がある場合は、生命保険を活用した相続対策も検討する価値があります。
生命保険の死亡保険金は、「法定相続人×500万円」までは非課税になるという特例があるんですよ。
これを知っておくと、相続対策に役立ちます。
保険料の負担を見直す
年齢を重ねると、保険料が家計に占める割合が大きくなることがあります。
特に収入が減少する退職後は、保険料の負担感が増すことも。
月々の保険料総額が収入の10％を超えている場合は、見直しを検討したほうが良いでしょう。
保障内容を必要最低限にすることで、保険料を抑えることができます。
専門家に相談する
保険の見直しは専門的な知識が必要なため、ファイナンシャルプランナーや保険の専門家に相談することをおすすめします。
特に複数の保険に加入している場合や、相続税対策が必要な場合は、専門家のアドバイスが役立ちます。
無料の相談窓口も多いので、気軽に利用してみてください。
終活に役立つ保険の選び方
終活において新たに保険を検討する場合、以下のポイントを押さえておくと失敗が少なくなります。
シンプルな保障内容を選ぶ
高齢になってから加入する保険は、複雑な特約がついたものよりも、シンプルな保障内容のものを選ぶことをおすすめします。
例えば、死亡保障だけの定期保険や、入院日額のみの医療保険など、わかりやすい保障内容のものが適しています。
複雑な特約がついていると、保険料が高くなるだけでなく、請求時に混乱することもあります。
保険期間を考慮する
高齢者が新たに保険に加入する場合、終身型よりも定期型の方が保険料が抑えられることがあります。
例えば、80歳や85歳までの定期型医療保険であれば、終身型に比べて保険料が安くなります。
本当に生涯にわたる保障が必要かどうかを考慮して選びましょう。
告知義務に注意する
新たに保険に加入する際は、健康状態などの告知が必要です。
高齢になると持病があることも多いため、告知内容によっては加入できない場合もあります。
ただし、持病があっても加入できる引受緩和型の保険もあります。
保険料は割高になりますが、選択肢の一つとして検討する価値はあります。
解約返戻金の有無を確認する
保険によっては、解約した際に返戻金が支払われるものもあります。
終活において、将来的に保険を解約する可能性も考慮して、解約返戻金の有無や金額を確認しておくとよいでしょう。
特に貯蓄性のある保険の場合、解約返戻金が保険料総額を下回ることが多いため、加入前にしっかり確認することが大切です。
保険会社の選び方と注意点
保険を選ぶ際は、保険内容だけでなく、保険会社の選び方も重要です。
財務健全性をチェック
保険会社の財務健全性は、将来的に保険金が確実に支払われるかどうかに関わる重要なポイントです。
格付け機関による評価（AAやA+など）や、ソルベンシー・マージン比率（200％以上が望ましい）などをチェックしましょう。
インターネットで各保険会社の情報を確認できます。
サービス内容を比較する
高齢者にとっては、保険金の請求手続きがわかりやすいか、サポート体制が充実しているかも重要なポイントです。
・窓口の対応時間
・訪問サービスの有無
・電話での相談対応
・請求手続きのサポート体制
こういった点を比較して選ぶとよいでしょう。
特に、家族に頼れない場合は、保険会社のサポート体制が充実しているかどうかが重要になります。
口コミや評判を調べる
保険会社を選ぶ際は、実際に利用している人の口コミや評判も参考になります。
インターネットの口コミサイトや、知人の体験談などから情報を集めましょう。
特に、保険金の支払い対応や、加入後のフォロー体制についての評判は重要です。
終活における保険見直しの失敗例と対策
終活における保険見直しでよくある失敗例と、その対策を紹介します。
必要以上の保障に加入してしまう
終活を意識するあまり、必要以上の保障に加入してしまうケースがあります。
例えば、すでに子どもが独立している状況で、高額な死亡保障に加入したり、公的介護保険でカバーできる部分まで民間の介護保険でカバーしようとしたりするケースです。
対策としては、本当に必要な保障は何かを冷静に考え、必要最低限の保障内容にすることが大切です。専門家に相談して、客観的な視点からアドバイスをもらうのも良い方法です。
解約するタイミングを誤る
不要な保険を解約するタイミングを誤ると、損をすることがあります。
例えば、解約返戻金が増える直前に解約してしまったり、税制上有利になるタイミングを逃してしまったりするケースです。
対策としては、解約を検討する際は、解約返戻金の推移や税制上のメリット・デメリットを確認することが大切です。
解約ではなく、保障内容を縮小する「減額」という選択肢もあります。
家族に情報を共有していない
終活で保険を見直しても、その情報を家族に共有していないと、いざというときに保険金の請求ができないことがあります。
対策としては、保険証券の保管場所や保険会社の連絡先、保険の内容などを家族に伝えておくことが大切です。
エンディングノートに記載しておくのも良い方法です。
わたしの友人は、父親が亡くなった後に保険証券を発見し、知らなかった生命保険があったことに驚いたそうです。
生前に情報共有ができていれば、もっとスムーズに手続きができたはずです。
専門家への相談方法と選び方
保険の見直しは専門的な知識が必要なため、専門家に相談することをおすすめします。
相談できる専門家の種類
保険について相談できる専門家には、以下のような種類があります。
・ファイナンシャルプランナー（FP）
・保険代理店の担当者
・保険会社の営業担当者
・銀行や証券会社の窓口担当者
それぞれ特徴がありますので、自分に合った専門家を選びましょう。
特にファイナンシャルプランナーは、特定の保険会社に縛られず、中立的な立場からアドバイスをしてくれることが多いです。
複数の保険会社の商品を比較検討したい場合におすすめです。
専門家を選ぶポイント
専門家を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
・資格や経験年数
・高齢者や終活に関する知識の有無
・相談料の有無と金額
・アフターフォローの体制
・相性（話しやすさや信頼感）
特に終活に関する知識があるかどうかは重要です。
終活に詳しい専門家であれば、保険だけでなく、相続や葬儀などの関連する話題についても相談できます。
相談前の準備
専門家に相談する前に、以下の準備をしておくとスムーズです。
・現在加入している保険の証券
・家族構成や収入状況の整理
・資産や負債の状況
・終活で実現したいことや不安に思っていること
特に「終活で実現したいこと」を明確にしておくと、それに合った保険の提案を受けることができます。
例えば「残された家族に経済的負担をかけたくない」「自分らしい最期を迎えたい」など、終活の目的を伝えましょう。
保険以外の終活対策
終活において保険は重要な要素ですが、それ以外にも考えるべきことがあります。
エンディングノートの作成
エンディングノートは、自分の希望や情報を家族に伝えるためのノートです。以下のような内容を記載します。
・葬儀やお墓についての希望
・財産や保険の情報
・医療や介護についての希望
・大切な人へのメッセージ
市販のエンディングノートを購入するか、自分でノートを用意して書き込むとよいでしょう。
定期的に内容を更新することも大切です。
遺言書の作成
遺言書は、自分の財産をどのように分配するかを法的に有効な形で残すものです。
・公正証書遺言（公証人に作成してもらう）
・自筆証書遺言（自分で書く）
・秘密証書遺言（内容を秘密にしたい場合）
特に相続人が複数いる場合や、法定相続人以外に財産を残したい場合は、遺言書の作成を検討するとよいでしょう。
成年後見制度の利用検討
認知症などで判断能力が低下した場合に備えて、成年後見制度の利用を検討することも終活の一つです。
・法定後見制度（すでに判断能力が不十分な場合）
・任意後見制度（将来に備えて事前に契約しておく）
特に一人暮らしの方や、頼れる家族がいない方は、検討する価値があります。
デジタル終活
最近では、デジタル終活も重要になってきています。
・SNSアカウントの取り扱い
・メールアドレスやパスワードの管理
・デジタル写真や動画の整理
・オンラインバンキングの情報
これらの情報を整理して、必要に応じて家族に共有しておくとよいでしょう。
まとめ：終活における保険見直しのポイント
終活における保険見直しのポイントをまとめます。
1. 現在の保険内容を棚卸しし、必要な保障と不要な保障を見極める
2. ライフステージの変化に合わせて、保障内容を調整する
3. 葬儀費用や相続対策を考慮した保険設計を行う
4. 保険料の負担が適切かどうかを確認する
5. 専門家に相談して、客観的な視点からアドバイスをもらう
終活における保険見直しは、残された家族への最後の思いやりです。自分自身の安心のためにも、家族の負担を軽減するためにも、適切な保険選びを心がけましょう。
わたしも両親の終活をサポートした経験から、早めの準備の大切さを実感しています。
この記事が、あなたの終活における保険選びの参考になれば幸いです。
保険は人生の安心を買うものです。終活においても、その考え方は変わりません。
ご自身の状況に合った保険を選んで、残りの人生を安心して過ごしてください。
専門家への相談を検討されている方は、複数の保険会社や代理店を比較することをおすすめします。
各社のサービス内容や保険料を比較して、ご自身に最適な保険を見つけてください。
終活は決して暗いものではなく、自分らしい最期を迎えるための前向きな準備です。
保険もその一環として、ぜひ積極的に見直してみてください。
